DSCF0060(2011.11.28 読売新聞 朝刊)

 11月27日に投開票された大阪府と大阪市のダブル選挙で「大阪維新の会」
が圧勝しましたね。中でも大阪府知事を中座して大阪市長を狙った橋下徹が
75万票を得票して、平松邦夫市長の52万票に大差をつけたことに敬服です。
 42歳という若さで前進する彼のパワーには、私が座右の銘としていつも願望
する「千万人といえども我行かん」(孟子を地でいく清々しさを感じます・・・。

(※自分が正しいと思ったら、反対するものが1千万人いて、どんなに圧力を
  加えられようが、毅然として自分の信念を曲げずに突き進みたい)

 
 選挙期間中彼は対抗側から「独裁」と非難されたのに対し、石原都知事は
「独裁でなく独善ですよ」と語りましたが(苦笑)、知事は珍しく応援団でしたね。
そうです、日本が瀬戸際にきた有事の時こそ、怖い者なしでブルトーザーの
ように突き進むリーダーに陣頭指揮をとってほしい。
 
 国民性の反映だろうと思いますが、自分の政治的信念や理念に乏しく、
周辺
の顔色をうかがい、調整ばかりに手間取る政治家に何が実現できるの
でしょうか。国も自治体も倒産状態に近づいて、非常時なんですから・・・。
 多分大阪人はきれいな言葉で曖昧な抽象論を繰り返す既存の首長や政党
ではこの危機の時代を乗り越えることができないと判断したのでしょうね。
 

 
 橋下勝利で殿さま交代ということはいわば大阪城の落城です。
これが江戸時代以前であれば城を明け渡すと同時に、殿や一族郎党、家老など
は切腹して責任をとり、家来(役人)衆は白旗を掲げて素浪人になるのでしょうが、
現代の役人にはその覚悟と潔さにつながる武士道精神は殆どないのでは?
 橋下氏が選挙の直後に「(自分を選挙で選んだ)民意を無視する市役所の職員
(主に幹部をさす筈)には辞めてもらいたい」旨の発言には「よくぞ言った!」と
 思いました。

 一般的に役人は22歳でテストをパスしたら、業績の有無に関わらず(刑事事件
や病気の回復不能など余程のことがない限り)、生涯身分が保証されるのですが、
少なくとも局長クラス以上の幹部は殿さまと運命を共にするという覚悟のルールが
あれば、行政も執行機関として本気になり、改革が随分と進むでしょうねー・・・。

 役人ばかりでなく、本来のミッションである「チェック機能」を持たず、官僚依存で
中々議案を提出できないサラリーマン議員も存在の在り様を考え直してほしい・・。
 更に、私たち自治体の住民も政治や行政を他人ごとにしてはいけませんよね。
そのツケは夕張で分かるように必ず住民と子々孫々に回ってくるのですから・・・。
 橋下さんが知事の時代に発言していた「地域主権」とは、「地域における自分たち
の税金の使い方を自分たちの責任で決定し、その結果についても地域自らが引き
受けること」
。橋下さん、全国民のために「千万人といえども」突き進んでください!