(上の写真は6日のTBSテレビから)
正月5日、東京築地の中央卸売市場で、マグロの初競りがあり、560本
のうち、青森県大間産269キロの本マグロが史上最高価格の5649万円
で、競り落とされたというニュースがNHKをはじめ各民放テレビで放映され
ましたねー。久しぶりに景気の良い話!!
競り落としたのは人気寿司店「すしざんまい」40店舗を経営する喜代村
の木村清さん(59歳)で、寿司屋を始める前から、20年来の知人なので
「おおー、やったね!」と思いました。 (解体をする上の写真中央)
昨5日夕方、よく出入りする築地の「すしざんまい奥の院」に早速行き、
競り落としたマグロが各店舗に届くまで約2時間待って「1人1貫」の限定
で、大トロを頂戴しました。ブランド大間の伝統の味でしょうか、確かにとろ
けるような美味でした! 普段はコレステロールを気にして中トロなので、
こういう味わいは格別でしたね。(ちなみに今回も平常価格で提供され、
大トロが398円、中トロが298円、赤身が198円でした)
(上は大間の大トロ、右は赤身で、隣席で楽しく
会話させていただいた丸の内バリキャリ女性
の粋な注文品です。話沸騰で面白かったです
よ~、ありがとうございました!)
(すしざんまい奥の院にて
勿論満席でした)
マグロが届くまでの間、カウンターの職人さんにあれこれ質問をしました。
「5649万円で競り落としたマグロから何貫の寿司を握れるのか」
「割り算をすると一貫いくらになるのか」など等です。
これらのQ&Aは6日朝のTBS「みのもんた朝ズバ!」でも回答されてい
ましたね。
1万2000貫をとれて割り算すると(大トロなら)1貫あたり1万5千円に!
それが大トロの売値が 398円とは・・・。
大赤字覚悟で競り落とした木村社長は「大震災と経済低迷に悩む日本を
元気づけたい」と語っており、きっとその思いはおありでしょうが、
素晴らしい宣伝になったことは間違いなさそうで、サスガ凄腕の商売人だ
なーと・・・。
(TBSに出演した木村清さん・右)
<喜代村 木村社長の諦めない立志伝>
木村さんは若いころ自衛隊に所属していたようですが、商売に身を転じて、
不動産、カラオケ、パチスロ、スーパー、おにぎり、弁当など、聞くところに
よると70くらいの仕事を次々手掛けては撤退を繰り返したとか・・・。
すしざんまいを開くかなり前に、木村さんの事務所(当時は狭いオフィス)に
伺った時に、壁一杯に業種別の許可証が並ぶのを見て、私は思わず
「木村さんの本業は何ですか?」と聞いてしまいました。
その時彼には「はっはっはっ」と笑ってごまかされましたが(笑)。
ゑみ子夫人共々仲間内で旅行やゴルフなどをご一緒したことが何度もあり
ますが、この寿司店が大当たりする前には、次々と変わる本業に、ゑみ子
さんはご亭主の健康も含めて心配の種が尽きないようでした・・・。
それでも築地をベースに社長自ら地球の果てまでもマグロを釣りに行って、
365日24時間営業、破格値の寿司屋を開業したことは従来の高級寿司の
在り様を変え、お寿司を庶民に近づけて安心感を与えてくれましたよね。
寿司業界に対してある種の構造改革をしてきた人ではないでしょうか。
それはきっと外部から参入したからこそ成し遂げられたように思います。
内々では義理人情や利害が絡んでできないことが常道でしょうから。
今年も約10店舗の新規開店を計画しているようですが、何十もの職業を
経験してきた木村さんの「諦めないチャレンジ精神」が今を作り上げており、
随分多くの人々を勇気づけていることでしょう。
顔を合わせると「どうも、どうも、どうも、どうも」と必ず4回言う大きな声が
昨日、今日は一段と高く聴こえてくるような気がします。