NHKの朝ドラで
主人公の糸子を
演じた尾野真千子
半年間放映されたNHKの「カーネーション」が3月31日(土)で終了しましたね。
ファッションデザイナーの小篠綾子さんの生涯を描いたもので、個性的な3人の
デザイナー コシノヒロコ、ジュンコ、ミチコの姉妹を育てたお母さんでも有名。
1913年(大正2年)、兵庫県で呉服屋の長女に生まれ、2006年(平成18年)に
92歳で逝去するまで現役のデザイナーだったということは驚きで感動!
私の母よりも1歳上ですが、戦争を挟んだあの時代は、良妻賢母が求められ、
女性にとってどれ程の制約をもたらしていたかは、想像できるからです・・・。
先日NHKのテレビでヒロコさんが出演していましたが、あのストーリーはほぼ
真実に近いようで、子どもは放任状態にして仕事を優先し、強烈なキャラクターで
自分を貫いたらしい。
それでも子どもはグレもせずに、3人ともに母親の仕事を継いで、たくさんの業績
を残し、今3人の姉妹ともに70代(75歳、 73 歳、 70歳)だけど勿論バリバリ。
みんな、誰にも遠慮のない人生を生きてきて、「私の人生、私のものよ」の典型で
すね。何よりも母親ー小篠綾子の生きることへの執念を感じるのです。
大阪の岸和田に移って入学した女学校を経済的な理由もあって中退した後、
パッチ屋※や、紳士服店、生地店と、転々としながら腕を磨き、
1934年(昭和9年)、21歳の時にミシン1台で洋装店を開業。昼間は仕事を探して
御用聞きに回り、縫い物は何でも受けて深夜まで働いたとか。
その年に結婚してのち子供を産むも、夫は戦地に行って2度と還らず。
3人の娘を女一人で育てた迫力は、子どものDNAに永久伝達されるのですねー。
まあ、3人の母となってからも年下の妻子ある仕立て職人と同棲したそうですが、
時代を考えるとあまりにぶっ飛んでいて、びっくりですよ~。
さぞや非難ごうごうだったでしょうが、これも自分の生き様としておよそ20年?!
(私には到底できないので 脱帽ですよ~)
※「パッチ」は岸和田での「だんじり」用の
モモヒキのこと
右は晩年の糸子を演じた夏木マリ。
大半の衣装は綾子の服を使用した。
60歳を超えてからテレビのトーク番組に出演したり、講演活動をし、
何と74歳で「アヤコ コシノ」ブランドを作ったことは、年齢を超えた
勇気をもらえませんか?!
(TVで聞いたコシノヒロコさんの話によると、3人の娘のデザインを
コピーし模倣状態に近かったらしいですが・笑い)
日本の女性は50代の頃から「もう歳だから」と言う人が多くなり、
60歳を過ぎると大半がご隠居さんモードです(苦笑)。
そして生き甲斐は孫か猫か犬としたら人生ホント勿体ないですよ~
自分で自分に年齢制限を付けるのは自由でしょうが、モグラ叩きの
ように、平均的でない価値観をもつ人にプレッシャーをかけてくる
農耕民族系の女性には(辛抱強い?)私も苦労してきました(笑い)。
「私は善人」という顔で表舞台では何も言わず(何も行動せず)
微笑んでいるだけのおばさんが一番怖いです!(苦笑)
葬式の席で「妻は、彼女は良い人でした」とお褒めの言葉をもらって
も、しょうがないよねー。 たった一度の人生、70代からでもチャレンジ
して、最期に「ああ、面白かった!」と言えるようにしたいなー。
このドラマを観て、ますます歳を忘れて人生を堪能しようと思いました。
(笑い)