熟女はご意見番

2012年07月

腰が引けたお偉い先生たち



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    年に1回、ささやかな小庭の手入れを庭師さんにお願いしてい
ます。40代後半の職人さんにお茶出ししながら世間話をしました。
 最近は若い庭師が育たないので、そのうち職業として消えるか
もしれませんと。若いアルバイトを頼むけど、雨降りや夏の暑さに
すぐ音を上げてしまう。世田谷区に住んでいたが、周囲を見回すと、
仕事をしないでも親元で食べていけるので、あえて苦労を背負わ
ない人が多くなって、この先の日本はどうなるのでしょうね~と。

 世田谷区内の私立幼稚園から頼まれて、子どもの前で竹を割
って竹とんぼを作って見せたのだけど、飛ばした直後に追いかけ
触った子どもがいて、少し手足を擦りむいたという・・・。
 そしたら、幼稚園の先生は及び腰になり、「保護者への説明を
庭師さんからしてください」と言ったそうな。
かすり傷で大したことはないのに、小さなことでも責任から逃れたい
という思いがありありだったそうです・・・。何とも情けない話です。

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         7月8日
         フジテレビMr。サンデー






 そして上の遠い延長線上にあるかのような話が、今報道されている
大津市立中学2年生の男子生徒が昨年10月に自殺した問題。
 たくさんのいじめ信号があり、後日生徒からの証言が出ているにも
関わらず、教育委員会も学校側もまともに真実を探求しないまま、
「いじめがあると認識はできていない」とか、「いじめと自殺に因果関係
は認められない」とか屁理屈こねて・・・、いつもながらですが、
何を今更寝ぼけたことを言っているんでしょうね~! 
 自殺をした男子生徒を追い詰めた周囲の行為は犯罪で、これは
刑事事件ではないのですか?!

 昔なら教師は逃げず、陰湿ないじめをする悪質な生徒ははり倒した
し、親も叱ったが、今はヤクザ化した生徒に注意すらできない様子。
多分、生徒や保護者をオロオロと恐れるばかりで、遠巻きにしながら
見て見ぬふりをしていることが多いのでは? 
 こういう事件が起きた時、真正面から向きあい、真実を冷静に探り、
不手際や過ちがあればきちんと認めて、謝罪し、責任をとる・・という
姿勢の学校や教育委員会に接したことがないですよね・・・。
 要は責任感もなければ覚悟もなく、腰が引けた教師や公務員が
相当多くいるのではないでしょうか。

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 こちらは大津市・教育委員会の職員(公務員)ですね。
インタビュー中泳いだ目を上げずに何とか言葉ですり抜けようとして
いるのですが、言い訳もお粗末な感じ。
教育委員会は(役所の行政評価をした経験上)役所の中で最も体質
が古くて守りに徹し、中身の希薄を感じるところです。
 時代の変遷に対応できず、モデルチェンジができない役所に日本
の未来につながる教育を託せるのか・・多々疑問があります。
本当は教育委員会なんて、もういらないんじゃないの?
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「先生」と呼ばれる職業はたくさんありますよね。幼稚園から高校まで
の教師、大学教授、医者、弁護士、国会議員、地方議会の議員、
建築家、指揮者などの音楽家、芸術家、俳優や歌手などの大物etc。

 
 私も最近、世間で「先生」と呼ばれる社会的地位の高い人について、
(勿論人様々で優秀な人もおいでですが)高等教育を受けてきた分、
温室栽培的に風雨からも逃れてきたので、吠える犬にも近寄れない
(逃げる)・・・と感じる場面をみてガッカリしました。
「不正は許さん、俺が何とかする!」には程遠いお偉い先生たち・・・。
 生前の筑紫哲也さんが『先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし』(だから
先生とは呼ばないでね)と話していたことの意味が分かりました(笑い)。

 昨今、覚悟も勇気もなく保身だけの情けない男が増えましたね~
 人も犬も逃げれば逃げるほど追いかけられるから、背中を見せて
 はいけないのだけど・・・。
 私も保身でバッグや財布を取られないように気を付けていますが、
 それだけでなく、盗人がいたらどうやって捕まえようかと思いながら
 道路を歩いていますよ~(苦笑) 
 





官邸前の市民と60年安保

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 7月6日(金)の夕方、関西電力大飯原発の再稼働に抗議する
大規模運動がどんな状況かを見るために官邸前をめざしました。
 5時半頃に国会議事堂前で下車したのですが、普段は簡単に
行けるのに、交通規制が張られており、小雨の中を遠回り、遠周り
で、30分歩いても官邸前には行き着けず、カメラ片手の観光客
みたいにウロウロと霞が関を周遊しましたね~

 写真のように風船をどうぞと言われたり、音楽が演奏されていたり、
子連れの多い待機所では、まるで運動会みたいな雰囲気です(笑い)。

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  至るところ、警視庁の機動隊が相当数動員されているのですが、
私が途中で機動隊員に「官邸まであとどの位時間がかかりますか?」
と尋ねると笑顔で答えてくれて、調子が狂うほどフレンドリーでしたよ。

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 7日付の新聞発表によると、6日は主催者発表で約15万人、警視庁
では2万1千人の参加者がいたそうだけど、なんでこうも数字が違うの
でしょうね?!
 それはともかく、全体の雰囲気に緊迫感はなく、まるでその昔の・・・
村の鎮守様のお祭りに集まってきた人の群れを感じました。
そのうち屋台が出るかもしれませんね(苦笑)。

 それでも今まで動かず、意思表示せずの普通の市民が、政府に抗議
行動を起したのは貴重なことだと思うのです。
先進国では当たり前だし、アメリカ程ではないにせよ、その昔に較べる
と悲壮感はまるでなくてカジュアルですからね~

 日本でこれだけの市民が集まるのは、1960年の安保闘争以来だと
言われているのですが、60年安保とは規模も衝突レベルも違います。
(私は子どもだったので参加していないけど、切迫感は感じていました)

<60年安保闘争とは>

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1960年6月15日
全学連主流派が
国会正門前に集
結して突入した



 


 戦後間もない1951年に調印された日米安全保障条約の改定に
伴い、岸信介内閣による改定交渉が1959年から進んでいたが、
社会党による安保改定阻止国民会議の他、全学連を中心とする
学生の反対運動が起きた。

 60年5月、岸内閣が条約批准を強行採決したことから、民主主義
擁護の運動として広がり、労働者、学生、市民が参加する日本史上
空前の反政府・反米運動となった。

 6月15日、国会前に主催者発表で33万人、警視庁発表で13万
人が集結。正門前でデモ隊と機動隊が衝突して東大生の樺美智子
さんが死亡した他、重傷者が多数出た。
 当時の岸信介首相は、陸上自衛隊の治安出動を要請したが、
赤城防衛庁長官がこれを拒否。
混乱の収拾と責任をとって、6月23日に内閣総辞職をしている。

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 この時代、政治を変える市民運動の主役は大学生でした。
今は他人事なのか、あるいは諦め先行なのか、学生が動かない
現状は困ったものだと感じてきましたが、原発問題をきっかけに、
学生や若者に当事者意識をもってほしいなーと思いますね。

<余談ですが・・・>

 個人的には70年安保闘争を挟む全共闘世代と言われていますね。
「怒れる若者たち」(angry youngman)とも呼ばれ、私の時代は
大学生の15%が学生運動に携わっていたのだから、学生の社会的
関心度がいかに高かったことか。

 68年の東大闘争、日大闘争、69年の東大安田講堂事件、70年
の盾の会事件(三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊総監部で切腹自殺)、
72年のあさま山荘事件と、次々起きるノンフィクションの大舞台は
国民を連日テレビの前に釘付けにしていましたね・・・。

 東大全共闘の山本義隆、日大全共闘の秋田明大などが若者の
ヒーローとなり、私も国際反戦デーに集まり、「佐藤首相訪米阻止!」
を叫んで日比谷公園でのジグザグデモに参加したりしました。
 
 新宿駅の西口広場を占拠し、「フォークゲリラ」と称して、数千人で
反戦ソングを歌っていたのも今となっては得難い思い出に・・・・。

※当時、学生運動に関わっていた著名人
 仙谷由人、渡邉恒雄、加藤紘一、中島みゆき、山本コータロー、
 高野孟、加藤登紀子、テリー伊藤、坂本龍一、糸井重里、猪瀬直樹、
 吉永小百合 など








演奏会をより楽しく格好よく!

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指揮者
小林研一郎さん
の公演案内




 6月に指揮者の小林研一郎(コバケン) さんから3種類のコンサート
案内を送っていただいて、どなたにご紹介しようかと想いあぐねている
うちに今日、7月5日にも新たに2通のコンサート案内をいただきました。

 手元にある案内を合わせると7月から9月まで、7つのご案内をいただ
いて・・・お付き合いはあるにせよ全部参加はきついかも・・・ね~

 チラシに同封されていたどなたかからの添え書きにあったように、以前
は所属する合唱団が何も言わなくてもチケットを(手分けで)引き受けた
のに、昨今は「全部引き受けていたら破産です」という声が多いとか・・・。
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 去年、3.11後のチャリティコンサートには、コバケンさんからの依頼で、
数名の友人に手伝ってもらい、観客50名の動員をさせていただいたけど、
あれから、めっきり人の反応が鈍くなったように感じませんか?
 勿論、お願いすれば「あいよっ!」とこれまでと変わらず受けてくれる人が
いて、私の神輿もまだ軽い方でしょうが、世の中全体はどうもねぇ・・・。

 社会の雰囲気、個人のモチベーション、経済力など、様々な要因が左右し
て人の行動力を鈍らせているのでしょうが、もう一つは、旧態依然のコンサ
ートスタイルに飽きがきた・・こともあるかな~。

 公演で一番、楽しめて満足できるのは、きっと演奏者自身でしょう。
だから、「私たち歌い弾く人、君たち行儀よく聴いてる人」は(演奏者にもより
ますが)「私たち」本位で、暗黙のルールが少々退屈なんですよね。
聴き手の私たちは、さほど厳密な耳や目や感性を持つわけでないから、微妙
な音に拘ってはいないのです。
それよりも、綺麗で格好いいファッションで、おお!と言わせるパフォーマンス
とか、ユーモラスで軽妙なトークとか、エンターティメントとして聴き手を楽しま
せるようにモデルチェンジをして欲しい。

 私もNYのブロードウェイやブルーノートに行ったのですが、もっと気楽に楽し
めたし、最近アメリカでジャズコンサートを聴いてきた知人の話によると「観客
は一杯飲みながら手拍子をとり、声を上げ、それぞれリラックスしているけれど、
日本はどこの劇場もルールがウルサイし空気が固いですよね~」と。
 
 ましてやノンプロの演奏会はビール一杯くらいを配りながら「気楽にどうぞ!」
と言ってほしいなあ。
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<もしよろしければ、ぜひ!>

小林研一郎指揮
7月26日(木) 18:30 横浜みなとみらいホール
コバケンとその仲間たちオーケストラ in 横浜  3000円

8月24日(金) 25日(土) 14;00 蓼科みすならホール
コバケンのレクチャーコンサート 6000円

8月27日(月) 19:00 (銀座)ヤマハホール 5000円
チェコフィルメンバー、ピアノ・熊本マリ
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7月29日(日) 14:00  白井市文化会館   2800円
夏に聴く ドイツロマンの風

7月30日(月) 14:30  中目黒GTプラザホール 1500円
チャリティコンサート(歌、ヴァイオリン、ピアノ)

9月1日(土)  14:00   東京文化会館大ホール 4000円
ドイツレクイエム(ブラームス)

9月26日(水) 19:00   銀座 王子ホール  4500円
青木紀久子 室内楽の夕べ

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そうでした!                                        (右上)
元SKDの春日宏美さんが、
7月17日に朗読と歌とダンスの会を開きますし、
画家の加藤光代さんが、7月10日から15日まで、
銀座の清月堂画廊で、個展を開催します・・・・。

私は無芸なので、ひたすら見聞する側ですよ~











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