
寒い寒いと言っているうちにも春は近づいているのですよね~
うちの紅梅が満開を迎えています。今年も忘れずにホント偉い!
それにしても厳しい冬だったから、わが「イケイケドンドン」の姿勢が
鈍りがちでして、フットワークにも影響あり・・・かな(苦笑)。
そんな中、2月20日(水)に友人からのお誘いで六本木の国際文化会館
に出かけてきました。ACAという慶応OBが多く集まる勉強会です。
「手話の学校をつくる」のテーマで斉藤道雄さんが講演をされました。
斉藤さんは69年に慶応工学部を卒業後、TBSに入社され、社会部の記者
から、「報道特集」のディレクター、「筑紫哲也NEWS23」のプロデューサー
などを歴任。主に医療や生命倫理、精神障害やマイノリティを主要テーマに
番組を作リ続けたジャーナリスト。
そんな彼が2008年に手話の学校「明晴学園」を誕生させ、校長になった
のはなぜなんだろう?

右が斉藤道雄さん
(国際文化会館で)
驚くようなお話を伺いました・・・。
明晴学園はろう児(耳の聞こえない子)が通う小中学校ですが、
手話を言語とする初めての(!)学校なんだそうですよ~
それまでのろう児教育は普通に聴こえる子に近づけることを目標として、
「音声言語」によるもので、口の動きに注目させて言葉で理解させようとして
きたのだそうです。しかし音声言語を習得させるのは至難の業で、ろう児教育
は惨憺たる失敗を繰り返してきたそうな・・・。
斉藤さんはその歴史を変えるために、「視覚言語」(手話)を自然言語として
使い、「人は声でなくても手で話ができる」と、着実な成果をあげ、100年にわ
たるろう教育の失敗の歴史に終止符を打とうとしている。
ええ~!と思いませんか?
漠然とながら、手話での教育が普通だと思ってきたのに、つい最近まで手話は
言語とみなされず、ジェスチャーの集合であり、「手まね物まね」の世界にくくら
れてきて、現在もろう児の学校は文部科学省の所管ではなく、厚生労働省の
管轄ということです。
しかも中学まで手話で教育を受けて努力をしてきた子が、高校に入学しようと
した場合、入学試験での通訳をつけてほしいとの希望を出してみて、
千葉県NO、神奈川県NO, 東京都だけがYESとして受け入れてくれましたと。
ちなみに、ろう児は1000人に1人位の割合で誕生するのだそうです。
明晴学園での授業の様子がビデオで放映されましたが、子どもたちが手を言語
に、明るく可愛い表情で会話をする姿が、印象的で嬉しくなりました。。。
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普通にノホホンと暮らしている私たちには知らないことがたくさんあるのです
よね~ そしてこういう世界に身を投じる人がいることに感動し、脱帽しました。
講演後、斉藤さんとお話をして、筑紫哲也さんのことを伺いましたら、
筑紫さんとNEWS23で一緒に仕事をしたのは3年間だそうで、しかも最後の
協働は2001 年の「9.11 NYテロ」の現場取材だったそうですよ~
これからもどうぞお元気でご活躍ください!
