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若者たちが
座り込んで
寺子屋教室
左端は講師
石橋哲さん







 福島の原発事故から早くも2年半以上が過ぎましたが、私たちは現実を
知りたいと気にしながらも、何とかなると思いたいのが人情でしょうか・・・。

 ある機会に紹介された 石橋 哲さんに講師をお願いして、若者たちと
原発事故の対応や今何が起きているのかなどを学ぶ勉強会を開きました。

石橋 哲(さとし)さん
いわゆる「国会事故調」と呼ばれる「東京電力福島原子力発電所 事故
調査委員会
」において、調査統括補佐として参加し、7ケ月で事故の原因、
被害の状況、国会への提言をまとめた中心人物で・・・、 延べ1167人、
900時間を超えるヒアリング、被災住民1万人以上と東電などの従業員
アンケート2400人という気が遠くなりそうな仕事をされた人です。
(1964年和歌山生まれ、東大法学部卒。日本長期信用銀行、産業再生
 機構を経て独立。現在クロト・パートナーズ代表)

 事故報告書は約600ページに及ぶもので、国民の代表機関である国会
から権限を与えられた独立の調査機関としては、日本で初めてのものだ
そうです。
 また政府事故調や、東電事故調のような当事者によるものと根本が違い、
中立の立場でまとめられたのですが、いまだ国会は報告書の提言に対
する検討を進めていないし、誰一人責任を負わないという・・不思議!

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  そこで、石橋さんは「わかりやすいプロジェクト 国会事故調編」を起ち上げ
テレビのアニメで説明するような工夫で、福島の事故が世界的に見てもただ
事でないことを大衆に訴え続けているのです・・・。

 http://naiic.net  にアクセスしてみてください!

 ①国会事故調ってなに?
 ②事故は防げなかったの?
 ③原発の中でなにが起こっていたの?
 ④事故の後の対応をどうしたらよかったの?
 ⑤被害を小さくとどめられなかったの?
 ⑥原発をめぐる社会の仕組みの課題ってなに?

 この6つのテーマで『イラスト動画』を使って各2分くらいにまとめてあり、絶句
するくらい凄い発想とアピール力ですよ~

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 10月18日(金)の18時半から拙宅で勉強会を開いたのですが、
石橋さんは、当日の昼間、国会議員30名ほどに呼ばれて、同じ資料を使い、
PCでイラスト動画を流しながら、全く同じ説明をしたそうですが、
会場はシ~ンとして、誰一人からも質問が出なかったとか・・・。
 
 国会議員って一体何をする人なんでしょうね~ (私のつぶやきです)

 うちでの勉強会は高校生を含め大方が大学と院生でしたが、国会の先生方
と同じレベルにはなりたくないと考えたようで(苦笑)、次々質問の手が挙がり、
会食タイムになってからも議論は尽きませんでした。

 石橋さんのお話から推察するに、危機にも動じない議員を選ぶ我々国民が、
思考停止」に陥っていることになり、元々「集団思考」をする国民性の危なさが、
ここにも表れているということでしょうね・・・。

 フィンランドでは放射線廃棄物を、地下の岩盤300メートル掘った場所に集め、
それを「オンカロ」と呼んで10万年閉じ込める計画で、進行させています。

 片や日本では、福島の街自体が地上にむき出しのオンカロであり、放射能は
10年、100年どころか、向う10万年生き続ける・・・。
しかも汚染土壌を処理しても、持っていき場がないから家の周辺に積み上げて
いる家もあると。庭に埋める人も、積み上げるだけの人もいて、処理の違いが
近隣での感情問題にも及びがちで、しだいに『見ざる・言わざる・聞かざる』という
お猿さんの世界になってきているようです。実に悲しく無責任な話ですね・・・。