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1月25日封切りの
映画「小さいおうち」










 記者クラブの試写会で山田洋次監督、82本目の映画「小さいおうち」
を観てきました。2010年、第143回直木賞・中島京子によるベストセラー
の映画化ですね。

 物語の時代背景に昭和10年から終戦直後と平成21年ごろまでを描
いており、試写会で配られたチラシにはこんなキャッチフレーズが・・・。

      小さいおうちに封印された”秘密”が、
60年の時を経て紐解かれるー切なくもミステリアスな物語。

 昭和モダンと言われた時代にやがて軍国主義の影も迫っていた・・・。

現代と非常に似ている時代でもある。この時代に生きた人々の心の動き、
葛藤を見つめることで、今の日本が果たしてどこへ向かっていくのか、
先行きの見えない現代を生きる私たちの進むべき道筋も見えてくるのかも
しれない
』との説明に、山田洋次さんの時代考証と姿勢が伺われます。

コツコツと、小さいながらも軍靴の足音が聴こえる風の向きを山田監督は
当然感じておいでなのですね・・・。 感じていないのは政治家だけ?!
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山田洋次さんからいただいた手紙

 私にとってこの映画には特別な思いがあります。
今準備中の私塾「途中塾」に関連して、昨年2月末、山田洋次さん宛て
に手紙を書いて「発起人になっていただけませんか」とお願いをしました。
(交友や面識はないので、ダメ元で直接お願いをしたのですが・・)

 そうしましたら3週間後に山田洋次さんからお返事をいただきました。
綺麗な和紙に書かれた大変誠実な返信で、感動し、今も宝物ですが、
読者のみなさまと共有できることを願い、部分的に公開いたします。
私の本名宛てに返信がありました。

(途中略)

『さて御依頼の件です。新作映画『小さいおうち』(2014年正月公開予定)
の仕上げからキャンペーン、また芝居の稽古、演出などが控えており、
年内は新しい予定を入れるのは難しいと思われます。

 大変大事な会であることは重々承知しておりますが、映画をつくることを
生活の中心にしたく、また映画の仕事以外も十年以上も待って下さっている
方々から、少しづつですが、こなしているのが現状ですので、どうぞご了承
下さいませ。
 
 羽田さんがなさっている活動が細くとも長く続き、かつひろがりますことを
願ってやみません。では要用のみにて失礼いたします。』

                             2013.3.16   山田洋次

羽田智恵子様

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 日本の映画界を代表する山田洋次さんが、面識のない人間に言葉を選び
ながら丁寧な返事を書いてくださる・・・。
誰にも同じ対応をするわけでないかもしれませんが、呼びかけても返事すら
できない大人がいる昨今、器と人間性の素晴らしさに感じ入りました。


 日常行為として、こういう暖かい配慮ができるからこそ、感動的な映画を
制作できるのでしょうね・・・。

  そして82歳という年齢にあって今なお、日本人に国の行方や人生との向き
合い方に課題を投げかけている山田さんの姿勢には学ぶべきことがたくさん
ありますよね~  映画に絡むエピソードとして紹介させていただきました。