
上の写真は7月3日、夜の我が家です。
この日、歴史作家の童門冬二さんに来ていただいて、
吉田松陰を学びました。高校生から30代迄の学生と社会人を
主役に、18名が集まったのですが、後の懇親会にはヨーロッパ
の商社で仕事をしていて、出張で帰国中の友人(40代の男性)
が駆け付けてくれました。
彼が若者にこんな言葉を投げかけていました。
『日本が今の(海外から見ているとかなり危ない)政治状況に
ありながら、大方の日本人は何も疑問を抱かないまま、体制側
に居続ける根拠は何ですか? 』
※何ら言動を発信しないことは体制YESになるのでしょうね。
一瞬静まり返りました。こういう切り口で質問を投げかけられた
ことは今までなかったからでしょう。
彼とは10年以上の付き合いです。開成高校から東京大学を
卒業し、大手の総合商社で働くという典型的なエリートなので、
優等生が語る政治的な発言を聞いたことはありませんでした。
それだけに真に迫るものを感じました・・・。
大勢がいてワイワイ話していたので、すべてを聞き取れず、
欧州に戻った彼に、もう一度説明を求めたら、こんな返事が戻って
きました。
①日本人は自分を体制側に置いて発言する人が多い気がするが、
その体制は本当に貴方個人を守るのか?
②中東で起きている悲劇(戦争、難民)の地域を是非日本周辺に置
き換えて想像して欲しい。自分がその中の住人だったら何を思うか。
③他人の発言をそのままコピーせず、いちいち自分の頭で考えて
欲しい。 貴方が賛同する発言者は大噓つきかもしれない。
④(平和を例に例えると分かりやすいが)自分の(幸せな)持ち時間は
あとどのくらいあるのだろうか。その持ち時間が切れる前に、自分は
何をできるようになりたいのだろうか。
///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
私の個人的な意見ですが、今の時代の鈍なる空気にはブレーキの
かからない不穏な動きを感じています。
戦後の荒廃の中で育ち、生きてきた私は「もしや手遅れでは?」と
すら思い、背中に戦争の臭いや軍靴の足音が追いかけてくる感じ・・・。
物言わぬまま太平洋戦争に引きづり込まれた日本人は、70年後、
また同じように『いつか来た道』に戻りつつあるのでは?
老婆心なら幸いですが、皆さんは①②③④をいかがお考えでしょうか。
