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色鮮やかな
年賀状です






  今日は3日なので、これからもポストが楽しみですが、
いただいた年賀状の中で、印象に残り、また強いメッセージに共感し
て、思わず襟を正し、姿勢を変えた数枚を紹介させてください。

都庁にいた頃の古い友人から
① 『今年は何を?』 (仕掛けるのですか?・・ということでしょう)
② 『ブログたのしんでいます。智惠子さんもお年のせいですかね。
   ブログの内容が少しまるくなってきましたね。
   まるくならずに“スルドク″ついてほしいです』

 ・・・①②ともにドッキリしました。
 仕掛け人として期待されていることを念頭に置きつつ、
 特に②はなまじ世間に気を遣って気合を緩めないように,
  「もっとあなたらしくトンガって発言してよ」と苦言を得た思いです
 (苦笑)。

  昨日・今日と大学の箱根駅伝を見続けていたけれど、
 各校の監督が車に乗って選手に指示を出す際に、
 『いいか、お前はセンスが無いのだから、もっと泥臭くやれ!』とか
 『隣と競争していないで前を抜かすんだぞ、分かったか!』 なんて
 ストレートに言える世界の稀有な愛情を感じました。
  この体育会の世界だけには変わらぬ精神が生きていそうだし、
 そうであるからこそ、母校の名誉をかけ、全力で襷をつなぐ競争
 に若者がチャレンジしているのでしょう。
 
  上は普通の若者に言ったら心がすぐに折れるでしょうし、毎日
 寝食を共にしない限りは通用しないことでしょう。 若者以前に
 大人が自分の立ち位置を曖昧にして、愛されたいキャラを好むよう
 な時代の風が吹いていて、言えないし、言われたくないし・・・の
 お互いに腫れ物に触るかのような世の中になりました。
 これは権力に付け込まれるすきを与える危ない風潮ですね。
 
 でもせめて私は脇差しを磨いてイザという時に備えますか・・・。
 そして皆さんも自分の役割りを選んでお仲間になってください!
 気楽ではない役目ですが、そこは武士道精神で・・・。
 
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  もう1通は大学院の同級生からです。大手建設会社の技術幹部として
海外で仕事をしてきた男性から (今の日本の危うさを内心感じながら
もお口にチャックが大多数のテーマについて)思い切った発言で、葉書
の中に約1000文字、びっしり書かれていました。(以下主要な内容を)

(1)年末総選挙の戦後最低の投票率は、政府のタカ派的な動きと共に
 憂慮すべき状況にあると思います。
 集団的自衛権の行使、特定秘密保護法などは、私たちの普段の
 生活に影響する看過できぬ動きだと思います。

(2)昨秋、読み続けた丸山眞男の書物に印象に残った2つの引用が
 あります。

 ①あなたがどんなに政治を嫌いでも、どんなに政治に無関心でも
  政治の方であなたを追いかけて来て、しっかり掴んで離さない。
  政治がこれほど私たちの生命を自由に左右する力をもつからこそ
  これに真正面から立ち向かい、政治の力を野放しにせずに、これを
  私たちのコントロールの下に置くにはどうしたらいいのかということ
  を、文字通り私たちの死活の問題として考えざるを得ないのです。

 ②『もしこれらの代議士たちが、何らかの目に余る悪名高い法令とか
  重大な改革によって、法の柵を踏みにじり、勝手に権力行使をする
  ように見えた時は、いつ何時たりとも人民・・・が介入しなければ
  ならない』 (エドマンド・バーグ)
 (筆者注 18世紀、英国の議会政治の基礎づけをした保守主義の父)

  これは突然できることではなく、人民が日々に寸暇を割いても、
  自分たちの代表者の行動を監視しているという前提があって、
  はじめてできることです。毎日毎日にとってみれば、きわめて小さな
  関心と行動が実は大きな制度の生命を動かしているのです。

(3)ガンジーの永続反戦論も紹介されていました。
  「あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくては
  ならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、
  世界によって自分が変えられないようにするためである」
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   「今年は何を仕掛けるのですか?」について回答するとしたら、
所属する早稲田大学の研究所をベースに、3年前から継続中の研究を
今後2年がかりで仕上げに向かい、「日本人が政治を動かすために
表現行動の方法」を欧米の事例を具体化し、絵本にしようと計画中です。

 私たちの時代には学生の30%前後がデモや集会や座り込みをして
表現行動をしていたのに、今やそんな若者は日本から絶滅しました。
これは由々しき事態で、他の手法も編み出せないままに今日に至る。
 ガンジーの言葉にあるように、自分の尊厳を守るためにも・・
五体で感じてもらえる絵本がお役に立てれば嬉しいなあと思います。