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最終講義での岸本哲也
教授
(早大大隈記念タワー)


 


3月24日(土)の午後、大学院で公共経済学の教鞭をとられてきた
岸本哲也教授のお別れ講義が行われ、早稲田の学生やOBばかりでなく、
母校(前職は神戸大学経済学部長)の教え子まで駆けつけて100人前後。

 当日のテーマは『理不尽の政治経済学』で、東京電力と原発事故に関わる
話を興味深く伺いました。(理不尽とは⇒道理に合わないこと

その中で講義された「電力料金の理不尽」という話によると、

①原発事故に関わる損害賠償、復興事業、第一原発処理、除染に要する
 費用を合わせると最低100 兆円以上とされ、 場合により 400兆円にもなる
 可能性があるなど、まだ正確なカウントができない程莫大な費用に。
 (ちなみに日本の一般会計年間予算は91兆円なので、実に膨大ですよね)

東電の売り上げは約5兆円(年)で、燃料や発電設備、維持費、人件費
 などを除いた利益は僅か(今は大赤字の筈)だから単独負担は不能。

③仮に値上げ増収でまかなうには、20年間の値上げ分だけで130%・・・
 つまり電力料金を20年間2.3倍にする
ことになり、10%や17%の値上げ
 をしたところで、到底追いつける話ではない。

④上の費用には廃炉までのコストは入っていないので、廃炉まで含めると
 更に40%の値上げが必要に
なる。

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⑤事故を起しておいて、電力料金の値上げは理不尽!

⑥だが、値上げをさせないとしたら、費用を誰が負担するのか?
 ⇒政府が補填する、つまり納税者負担ですが、
  九州電力の電気を使っている人が東京電力の費用を負担するのは
  これまた理不尽!
 
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 会場には電力会社の関係者はいませんでしたが、アメリカで類似の事業
に関わった人などが参加していて「電力の自由化」について意見交換。

①「電力の自由化は理不尽を生まないのか?」に関して
 アメリカは州の違いはあるにせよ、ほぼ自由市場であるが、
 安売競争をするためコストの削減をするので送電の安定性が損なわれ
 ることが多々あり、停電が起きやすいのだと。

②送電管への新規投資も止まるので、この点もリスキーのようです。

③あと、自由競争の結果、体力のある電力会社が独り勝ちすることもあり
 得るから、例えば日本全土を関西電力が押えることもありかなー。
 これでは独占が進んで、もっと強力な殿様が生まれるからやはり理不尽
 ですよねー。
 

<内緒の雑談ですけど・・・>

 岸本先生は神戸大学から早稲田に移って以来、東京に単身でお住まい
だったせいか、私の体重と較べても7割か8割にしか思えないほど、
お痩せになっています。「吹けばとぶよぉな~将棋の駒に♪~」ですね。
私も度々「もっと栄養つけてください。体重を半分お分けしたいですねー」
なんて申し上げたりしましたが・・・。

 後日このメールをご覧になった岸本先生からのコメントによりますと、
体型はご両親からの遺伝のようで、イチゴのショートケーキを3つ食べよう
が体重は不変だそうで 「燃費が極端に悪い体」とのことです・・・。 
私からすると「燃費が悪いなんて、羨ましい!」の一言ですよ~(笑い)

04年に院の植草一秀教授が辞めた影響の有無などは全く存じませんが、
先生は後任が見つからない中本当に頑張ってこられました。
長い間大変お疲れさまでございました! 

 胃腸が弱いらしく、ビールもお燗にして飲んでいるらしいですよ(笑い)。
この日も、「若者は『ビールは冷やして飲むもの』という常識から離れると
新しい発想が生まれますよ」と話しておいででしたが、ウーン??

 24日の最終講義の後、教員やゼミ生から花束が4つ5つ贈呈されました。
私ならボトルが良かったなー。花束は女優さんでも困るらしいですよ~。
うちはお隣が演歌歌手なので、時折余った花がまわってきます(苦笑)。