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2016年
私の年賀状です











  明けましておめでとうございます。
 2016年をどんな思いでお迎えでしょうか。

 年頭で私が個人的に気にしているのは、今の日本の社会の空気感
とでもいいますか、過剰な敬語や丁寧語を使いながら、回りくどい割には
どんな分野でも中身の薄い話や説明が多く、自分に球が飛んでこない
ように逃げている人が目立つ現状は、どうしたものかと感じています。
 つまり発想が自由でなく、皆それぞれが束縛されている状況から
逃げたい、責任を背負いたくないと感じることの現れでしょうか・・・。

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 そんな折、今日の1月7日、日本記者クラブで開かれた、
2015年のノーベル物理学賞受賞者・梶田隆章さん(1959~)
(東大宇宙線研究所長)の会見に参加してきました。

 マスコミの記者に囲まれて緊張気味でしたが、受賞のセレモニー
が終わり、今までの会見とは違うような、チラリ本音をのぞかせて
くれた印象ですね・・・。

①高校1年で理系に関心をもったきっかけは、理科の教師が
 「宇宙の不思議」など教科書を離れた話をしてくれて面白かった。
②今は若い研究者が短期的な成果を求められ、長期的な視野で
 研究を進められない環境が深刻になってきている。
③ノーベル賞に至るまでを振返ると、自分が掴んだものを信じて
 離さない・・
 何が理解できていないか、何がおかしいか等について、
 うやむやにしない、放り投げず、間違いを見つけたら修正をして
 いく態度が重要だと思う。
④(記者から『最近ノーベル賞の受賞が多いのは、高度成長の
 時代は科学技術の予算が豊富について、その投資が功を奏した
 と思うが、今は予算も人も減り、政治が劣化している。この先を
 どう感じているか
』と問われ)
 ⇒その通りだと思う。研究者が自由な発想で、科学的好奇心を
 もつような風土を保たないといけない。
⑤現在、中国のビッグプロジェクトには日本より凄い予算がついて
 いるので、科学的な面でも中国と日本が反転しそうな危機感を
 抱いている。日本は若い人にとって魅力を感じない国になってき
 ているのではないか。