三越と和光が対座する華ある東京の中心街―銀座4丁目界隈。街に若者や外国人をも誘致し来客数を増やしたいと、2010年9月の銀座三越の拡充をはじめイメージ刷新が進んでおり、近隣にはUNIQLOの他、H&M(スウェーデン)、Forever21(アメリカ)、ZARA(スペイン)などの衣料チェーンが進出しています。これら衣料店は2~30代の若者でごった返し、その場所だけがややタイムスリップしたみたいで、10数年前に中国本土や香港で見た光景に似ているちょっと不思議な世界。
(これらで銀座の店舗は相当潤っているかと思いきや、Forever21に広い売り場を貸している松坂屋は近々閉店、複合施設に生まれ変わるとか・・)
では、元々から銀座の主役だった熟年マダムたちは一体どこにいるのでしょう?
この界隈に数多くある世界の高級ブランド店には近年客の影がまばらですものねー。
おおっ!彼女らは三越、松屋などのデパートにたくさんいました! 但し奥様たちはファッションや宝飾品ではなく、デパ地下で高級食材やお菓子を買い、各階のお洒落なカフェや最上階のレストランはおしゃべりに熱中する熟女でぎっしり。土日も夫婦連れは滅多にいません。多分どちらの亭主も置いてきぼりでしょう(笑)。
洋服は熟年になるとタンスに眠るものが多く、その上昔の方が材質もデザインも優れていたから手直しすればむしろ優れもので、安かろうが量産された服はもういらない。とはいえ、たまには新しくと思っても欲しいものが無いのですよねー。若者びいきは結構だけど多額のお金を握る熟女は大勢いる筈。どうやら市場計測を見誤っているのでは?
あと熟女が目立つ場所は老舗の文具店です。鳩居堂、ITOYAなどー。今更服や宝石で飾ったところで良いことが起きる訳でなし(笑)、それよりも生の交流は食事やお茶で、普段会えない親しい人には季節のカードや便箋で手紙を書いて心の交流を図りたいという価値観が銀座マダムの行動トレンドを生んでいるのでしょうか。