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ハッピー君15歳の頃
(星野英介さん撮影)

プロカメラマンの写真
です。素敵ですね~



 

 6月11日の夜10時過ぎに、我が家で21年の長きを生きた雄猫の
ハッピー君が次女に看取られ眠るように生涯を終えました・・・。

 今から21年前、次女が文京区にある中学に入学したばかりの頃、
地下鉄の護国寺駅構内を生まれたての小さなハッピーが歩いていて、
同級生との間で誰が引き取るかを相談し、娘が連れ帰ったのです。
 アメリカンショートヘアと言われる上品な猫で、トイレも初めから上手。
多分飼い猫がどこからか迷い出たのだろうと直感しました。

 それから21年余月。一度行方不明になり、近所にポスターを貼り込
んで探したら、現在住んでいるうちの敷地の草むらでオロオロしていた
ようで(当時は空き地の状態だった)、「ハッピー!!」と叫んでいたら、
猛烈なスピードでダッシュしてきたことが昨日のように思い出されます。

 ストレスを溜めない性格のようで、人に媚びることもなく、気まぐれで
どこかに隠れ眠ったりと、マイペースでノンビリ暮らしてきました。
 以前の猫を2匹、行方不明や交通事故で亡くしたので、今の住まいは
庭で自由に遊べるけれど、外には出れないような囲いを作って、まあ、
猫本位のお贅沢な設計にお願いしたり・・・うちのお坊ちゃまでしたね~

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 猫は人間に換算すると5倍の年齢に該当するようで、平均的には
13~14年(70歳)の寿命と聞いています。
とすると、ハッピーは105歳の大往生だったんですよね~

 あたかも人間の終末期を奥深く学ぶような晩年でした。
半年くらい前から、いつも寝起きしている居間から上の階にあるトイレ
に通えなくなり、おもらしが始まったので、トイレを下に移し、徐々に
居間に近づけました。その頃から長い足も弱り始めたのですよね。

「老いは足から」がよくわかりました。前後しててんかんの発作が起き
これは獣医に診てもらいましたが、命にはかかわりがありませんと。
飛び跳ねるほどに苦しがり、でも抱っこして「大丈夫よー、大丈夫よー」
と励ます以外は打つ手なし・・・。それでも猫君は大騒ぎせずです・・・。

 更に視力が衰え、耳が聴こえなくなり、食が細くなり、写真の頃は5kg
以上あった体重は、半分以下になったように思えます。
(歳をとると嫌でも痩せて体力がなくなる。だから人間も無理に痩せること
はないのよねー。苦笑)

 1ケ月半くらい前からは止む無くオムツを付けましたが、さほど嫌がる
様子もなく、介護する側としては少し楽になりましたね~
 人間と根本的に違うことは、「痛いよ~」とか、「介護の仕方が悪い」
とか、「あれを食べたい、あの人呼んで」なんて言わないのです・・・。
しかも人間の子供みたいに嫌味も言わないし、要求もしない(笑い)。
ひたすら黙して自分の老いと向き合っているーそんな印象でした。

 うちには他に犬や猫がいなかったから、ハッピーは自分は人間と考えて
いたでしょうね。お客さまを自宅に招くことが多かったので、21年の間に
延2000人を超えるような来客があったかもしれません・・・。
 多くの皆さんに声をかけてもらい、いつも可愛がっていただいたし、時折
早大グリークラブのお兄さんたちの合唱を正座で聴いていましたよ~
「人間社会はね~」なんてあの世で猫のお仲間とおしゃべりをするネタを
豊富に持参できて、冥途の土産になったかな~(笑い)

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 次女の希望で、人間並みの火葬をしました。
遊んでいた庭の紫陽花やクチナシの花を添え、大好きだった焼き鮭を入れ
て納棺し、火葬後は説明を受けながらお骨を拾い、自宅に安置しています。
 ペット霊園の話によると、骨壺は頭金を数十万円払い、毎年の保管料も
万単位を納めながら、いつでも自由にお参りできる礼拝施設に預ける人も
多いとか・・・。 場合により人間の墓地に埋葬する人もいるらしいですよ~

 今日、学生時代からの友人で、脳神経内科の専門医として主に高齢者
医療に当たっているドクターH.暁さんにメールを入れて、ハッピーの見事な
最期を伝えました。もしかしたら、治療の参考になるかなー(笑い)。
 彼は日頃から「ぴんぴんころり」が理想ですと語るので、これは猫のぴん
ぴんころりでしたと言いながら、「健康に気を付けて長生きしてくださいね!」
なんて、猫君を例に、お医者さまに余計なことも書きましたが(笑い)。

 旅行などで留守にする際、 20年来泊まり込みで面倒をみて下さった
沢田富子さん、大変お世話になりました!!
 そして、ハッピー君にはたくさんの楽しい思い出をもらい、最後には人に
共通する教訓を学ばせてもらいました。「本当にありがとう!!」